我が家の犬たちの不思議な縁

我が家の愛犬は捨て犬でした。不思議な縁で繋がったその子との出会いをご紹介します。

その日、もともと飼っていた先住犬が、普段なら寝ている夜10時過ぎに、散歩に行きたいとせがんできました。家の中で排泄をする場所も設けてあるので、最初はせがむ犬をなだめていたのですが、なかなか落ち着いてくれないため、仕方なく散歩に連れて行くことに。

先住犬は、普段と同じ散歩コースを進み、お気に入りの公園までたどり着きました。すると、公園に設置されている公衆トイレの方から、ピーピーと高音の動物の鳴き声が聞こえてきたのです。

公園に住み着いている猫の子供なら、親がお乳をやれば鳴き声も静まるはずですが、しばらく遠くから見ていてもそんな様子はなく、一向に鳴き声は止みません。

嫌な予感がし、公衆トイレに近づくとどうやら声はトイレの扉の内側からしています。人が入っている気配もなかったので、思い切って扉を開けてみると、そこには発泡スチロールの箱があり、蓋には「中には子犬が入っています。誰か拾ってください。すみません」と書いてありました。

急いで蓋を開けると、中にはまだ目も開いていない生後数日の子犬が。驚きと捨てた人への怒りと様々な感情が湧いてきましたが、とにかく早く栄養を取らせなければと思い、先住犬にも子犬を見せ状況を理解させ、急いで家へ連れて帰りました。

夜遅くに小さなお客さんが来た我が家は大騒ぎ。以前にも子猫を保護したことがあったので、その時の道具を生かし、また動物用ミルクがない場合の応急処置も調べ、砂糖水を飲ませ、なんとか命を繋ぐことができました。

翌日以降は家族みんなで予定をずらし、3時間おきにミルクをあげる生活が始まりました。夜更かしをしたり早起きをしたり仕事の都合をつけたりと、体力を削りながら必死で育てた子犬も今では立派な成犬に。

思えば、先住犬が夜中に突然散歩と言い出さなければ、子犬に出会うこともなかったかと思うと、本当に不思議な縁を感じます。

ちなみにその先住犬は、その次の年にも夜の散歩中に、母猫に置いていかれた子猫を見つけるという奇跡を起こしています。

先住犬は天命を全うし今はお空にいますが、その子が救った2つの命は元気に仲良く暮らしています。